『少年たち To be! (2019.9.6~9.28)日生劇場』(2019.9.28感想)1

 

 

 

君にこの歌をのインストゥルメンタル流れる中、舞台の真ん中で揺れるブランコ。そこにあおい輝彦さんのナレーションはなく、映画のエピローグから物語が続いてるのかな?という印象の序章。

 

 

Act.1

1.オープニング:Fire Storm

上手にジェシー、下手に岩本登場。ふたりの掛け合いで物語のあらましと脱獄を決意するまでを。

 

その後登場する渡辺くんもともに赤青(55)のつなぎを着ているのを見たときは登竜門と言われるこの舞台のその門にようやく到達できたのかなという安堵みたいなもの感じた。登竜門と言われる割に彼らはこの舞台の象徴とも思えるその衣装を舞台上で着させてもらえないでいたからかな。いやしかし、この4年で緑とオレンジこそ彼らの少年たちの象徴でもあるという思いも生まれていたから、それはそれでさみしさもあったり。

 

 曲に乗せてジェシー岩本以外が脱獄。

元々を彼らも出演させていただいていた10年とすると、このお話は少年たちの脱獄までの心の機微を描くものだったとは思うけど、戦場で失う人間性や命を目の当たりにする少年たちが反戦を訴える物語が大まかには彼らの少年たちだったかな?という記憶でもあるから、一場のみで脱獄までを果たすには、この先にある新しい物語に重きをおいているからなのだろうと思わせる、あっという間の脱獄劇。

♪ここはdeadzone〜で低く重心落とす股関節の柔らかさとギラつかせる眼光、後奏振り下ろす鋭角な腕って書いてある。多分かっこよかったんだと思う(記憶力どこ)。

 

2.脱獄後の少年たち:The Night in New York

♪心閉じたまま って歌詞らしきメモ。歌ってたのかな?インストかな? 京本くん独白で始まったから、すとさん始まりの場割りはそのまま残してるのかな。「脱獄。いびつな巣立ちの形」というセリフに彼らの少年たちの幕引きを意識したりもした。見るまではもしかしたら来年ブラッシュアップされて続くかも?という気持ちがあるにはあったから。

 

3.刑務所の中 対立:Rival

鉄格子(って書いてあるけど記憶から多分檻)セット。脱獄せず残った岩ジェのRival。歌い始めは岩本くん。本当に失礼なこと言うけど初年の歌唱の不安が懐かしくて泣きそうだった笑。ジェシたんと並んで歌うの@@!大丈夫@@!?って笑。

大サビ、奈落からのスモークも赤青の照明に照らされて、混ざって紫になるの美しかった。最後記念でしょーたん蜘蛛飛んで来ないかなーって思ったけどそれはなかった笑。

 

4.それぞれの事情:僕に聞くのかい?

場面転換で脱獄したストさんの平穏な街の公園の風景。ベンチふたつ。普通なら集団脱獄事件なんて起これば国家権力あげての大捕物劇になるんだろうけど、そこはファンタジーということか笑。不安と重圧から救ってくれたのが音楽 ってセリフも京本くんならではのメッセージでしょうか。そこからの 僕に聞くのかい?

京本くん歌い出しで、それぞれのセリフごとに歌声重なっていく僕に聞くのかい?毎年そうだったかな?今年は事情も重なって猛烈に感動した。いいねメンバーっていいね出会えてよかったね。素敵なシーンでした。

 

5. 刑務所にあった手紙:約束の歌

下手の階段セットにジェシー。上手舞台際に岩本。ひーさんちびっこ座りかわいいって書いてあって、かわいかったけど実際絶対ちっちゃくないだろう件笑。でねでね、ここで約束の歌 ですよ。前奏流れてきてパブロフの犬状態で泣けてきちゃったのは、やっぱりそこそこに思い入れがあるからで、北山くんの後ろでフリーダンスしてたとこあたりから走馬灯みたいに思い出蘇って、Bメロ ♪泣けないほどの〜あたりでふっかとほっくんの約束の歌思い出してまたまたダアダア涙が出てきたんだけど、ジェシたんもひーさんも、まあ追い討ちかけるみたいに心を込めて歌い紡ぐのですよ。胸中思い出よぎってるのはもしかして同じかな?と思えてしまったからサビでさめざめゴオゴオ泣いた(迷惑)。どの曲も歌詞がリンクする瞬間のせつなさが少年たちの醍醐味でもありますなあ。

去り際、階段セット上で手紙を拾うジェシー。その後の伏線?

 

6.告白:嗚呼思春期

上下交互にセリフ言いながら出てくると

 宮  向 深

目 渡 ラ

 阿 佐

みたいな並びだったのかな?渡辺くんはスタッズついた革のライダースとサイドにラインの入ったデニム(ストレッチ効きそうなゆるっとした)。下手のセリ奥から。

 

塀の外に出てみても未来を感じられないジレンマから前を向こうとするシーンで、セリフがいちいち刺さる。嗚呼思春期の前奏が流れ始めてからの岩本くんの「まだ叱ってくれる大人を求めてるのか」とかさっくんの「俺たちはなんだってできるのに!俺なんか前に出ちゃいけないと思ってた」とか。

この辺りのセリフは彼らのこれまでを思えば十分に生々しくて胸が痛くて。渡辺くんはよく、やらない後悔よりやって後悔って言うけど、おそらく元来の負けず嫌いのためか “あの時のあれは後悔してる” のような話はおおよそ聞いたことがなくて、「不満ばっかりの毎日に後悔してる」というおそらく本音も、セリフだからからこそ言えたのかな。やってしまった後悔もきっとたくさんしてきたんだろうなあという憶測。そしてその「鎖断ち切ってやるよ!」ってセリフもきっと心底からの叫びだったのかな。なりたい自分になるべく本当に強くなるためには、強く強がらなくてはならないときもあるねえ。少年がオトナになるありのままの姿を見せてもらってるみたいで、ただただ感慨深かった。

 

間奏中の「俺たちの叫び聞こえてんのかぁぁぁぁ」はラウールだったのかな?生まれてきた存在意義のような宗教的なことを言ってたらしく、自分たちでセリフ考えたって雑誌で見た記憶があったから、はぁ〜らうたんすごいな〜知能指数高いんだな〜みたいなこと思った笑。

 

7. 答え

前場面で拾った手紙をジェシーが岩本に見せるとそこに探していた答えが見つかる場面。

 

8.若者の苦悩

先の見えない若者の苦悩をラウールくんがダンスで表現するのだけど、ジョージウィンストン風のピアノの入りに、錦織さんが歌ってた風景とかひーさんの僕のカケラなど思い出して、いかにも滝様っぽいかんじになんかもう胸いっぱいになった。

塔の窓越しにジェシーと岩本。そして「子供は大人になれるけど大人は子供に戻れない」を中央のラウール。その後苦悩の掛け合いは 子供は大人になれるけどの大役果たすラウールを守る援護射撃みたいで胸撃たれた。渡辺くんは「結果が全て」のようなことを言ってたのかな。ふっかが「道しるべを失った俺たちは〜どうすればいいんだ」のようなセリフもあって、この辺りジャニーさんへの直球な思いなんだろうなあと。

すとさんのことはぼんやりとしかわからないけど、すのーまんに関してはそこそこ辛酸なめてきてここまで来てるとは思うから、このあたり、吐き出させてもらえてよかったねと言う本音笑。なかなか素の場面でこんなの聞かせてもらえないしね笑。

 

いつかのクリエで、一階最後列に不意打ちに見学にいらしたジャニーさんを通路降りの時に発見して、急にピリついて戦闘モードに入る渡辺くんを思い出したりして笑。今は自分たちにしか見えないスクリーンに映し出されるジャニーさんを見て涙ぐむほどには、柔らかな関係でこの舞台に彼が立ってる今に感謝してます。

 

9.叫び:あいつの分も生きる

上手からのオレンジの照明を左頬に受けて美しく映える渡辺くん。それはいつもの光景だけど、この曲を社長さんを思い浮かべながら聴く日がくるなんて考えたことなかった。

 

皆は捌けジェシーと岩本を残す。「俺たちが過ごした塀の中の時間」はJr.期のことを言ってるんだろうな。向かい合う2人が「半世紀の時に思いを馳せ」と言うセリフに、過ごした同じ時間に思いを馳せているだろうと言うことは想像に容易く、お互いの心臓重ね合わせて讃えあう姿が胸うつ場面。抱き寄せられたジェシーはその身を無防備にまかせ埋めると、岩本くんはまるで小さな子供をあやすようにその大きな肩を優しくぽんぽんぽんとあやしており、そのお兄さん風情素敵でした。後から友人に聞いたらこの抱擁はこの日だけだったそうで、千穐楽のノスタルジーさらに胸打ちました。

 

そのあと出てきた「約束の時」という言葉には、短絡的にデビューを告げられた時のことだと思ってしまったので、その時点で今年の少年たちってなんて壮大でドラマチックな物語なんだろう。すのすと少年たちとは、彼らの道程物語だったのかも。

 

という個人的感想。そして今年がエピローグ。

 

ここまでが多分、一幕の半分くらい?

 

10.五十年後の「少年たち」:俺たちは上等

小高い丘にブランコのみ残る約束の場所を京本くんが訪れて始まる五十年後の物語。それぞれに五十年後の自分を思い描いた様?で登場するのかな。登場詳細省略(京本→松村→田中・目黒→深澤→高地・向井→佐久間・渡辺→森本→阿部→ラウール→宮舘→ジェシー・岩本)。

 

オーバーオールにチェックシャツでモンキーロールから大の字座りのシルバーグレイヘアのでぶっちょしょーたん、前髪そっちわけ普通にかっこいい。おじいさん(1人は舘子おばあちゃん)たちが塀のなか懐古して「ここが塀の中だと言うことを忘れるな!」のセリフ(向井くん?)から俺たちは上等。ここはもう、当たり前に革命のジジイがダンス思い出してしまったからこれまた感慨深かった笑。前はババアだったのに、性別戻れてよかったね笑。ロマンスグレーにはほど遠いでぶっちょジジイだけどダンス普通にかっこいい(二度目)。

 

踊って汗かいて若返りの効果のある風呂に入る流れからすりガラス越しに先に岩本くんのいる流れ。洗いの支持は樹くん。慎ちゃんは海派かプール派か?の流れから桶ダンNew york,New york。海老反りC字ジャンプで驚異の跳躍力見せる若返り効果の風呂(違)。

 

慎ちゃんじーこちゃんこうちくんは裸のままあぐらでステージに残りアドリブ?おじいちゃんに姿でそれぞれステージに戻る。渡辺くんは上手から。

 

「この刑務所がまぎれもなく青春」「もう戻ることはないだろう」などのメッセージ強めなシーンでも、下がり気味にかけたメガネから上目にのぞかせる目がとてつもなく可愛い渡辺くん。そしてとにかく首が綺麗。白いハイネックから出る首どんだけ長いの。開襟してるより際立ってて改めてしげしげ眺めてしまった(のであんまり顔は見てない件)。

 

ああ、来年はないんだと説得させられてるような気持ちになってしまった、決定的なシーンは多分ここなのかな。

 

で、前出で拾うお手紙は、ここで披露されるのかな?って思ってたんだけど、ここじゃなかった。この日は初めてジェシーくんのお手紙だったそうで、その後カテコで岩本くんもお手紙。

 

そんなことでジェシたんの手紙。「やっと」で「諦めかけてた」と聞いて、溜飲下がるような思いで拝聴しました。すのーまんに「なんでもできてずるい」って言えちゃう甘え上手なとこずるいなって思ったりしながら笑。なんとなく渡辺くんたちってそういうの言えずに来ちゃったように思うからさ笑。きっと今以上にいろんなこと言われるんだろうけど、2グループで時代を創りましょうって言ってくれる度量のおっきさに感謝しかないです。ありがとうございますって伝えられたらいいのにな。今だにたまに旧友らとジョイティーくんとの少クラ見て笑ってごめん笑。

 

そもそもは。この舞台で彼らが何故おじいさんになるのか?を着眼点に観劇に臨みました。タッキーはよく、そうして時空を飛んでおじいさんになる演出を用いられることが多かったけど、滝様のそれは父親恋慕からくるものかな?そうして身を削って昇華されるのだなあという過去個人的な感想。

 

そして今回それを彼らに課したのは、亡き父の思いを身をもって考えさせるべく演出だったのではないか?という解釈。

 

だって途中から、みんながジャニーさんに見えて来ちゃったんだもん笑。こういう表情もそういう表情もされたんだろうなあって笑。どうして本当の若返りの風呂見つけておいてくれなかったんだろうねえ。誰よりも入って欲しかったなあ。そして、ジェシくんの言うように、彼らのデビューする姿を見ていただいた感想お聞きしたかったなあ。

 

なんてこと思いながら見進めると、おじいさん姿の彼らはいつしかアイドルのピカピカ衣装を纏い、名前とともに紗幕越しに映し出され、そこでジャニーさんの肉声を聴くというドラマチックな終幕。塀の中で拾う手紙はまさにこの終幕につながっていたというわけでした。

 

以前、冗談っぽく“東京オリンピックの開会式で6人はデビューする後輩くんのハーネスづけしてると思う”って書いたことがあるのだけど、それは全然冗談ではなくて、そうなった時に平常心で変わらず応援できるようメンタルは鍛えて来たつもりだった。ゆっくりでも一歩ずつを一緒に上がらせてもらえることは幸せなことだとも心底思ってた。

 

だから、8月8日はみっちーとらうたんの青春アミーゴ#2デビューだろうって思ってたから笑、まさかの9人デビューを聞いた瞬間は本当に夢見てるみたいだった。

 

8月8日をもってエンジンかけ、この舞台をもって一速から一気にフルスロットルなかんじだね。こんな景色想像しかできなかったよ。

 

牛歩に慣らされているから笑、ついていけるのか自信ないけど、これだけ贅沢な修了式に参加させてもらえたことだし、こちらもバック担人生に一区切りってことですね笑。

 

本当にありがとうございました。